2017年6月句会報告

6月27日夜、池袋のエポック10で6月の句会が開かれました。選句に加わった参加者7人にメール参加3人、計10人で選句しました(選句に間に合わなかった人2人)。

今回は、23人の方から兼題「雨」に58句、自由吟に61句が寄せられ、兼題、自由吟ともに一人3句ずつを選びました。久々出席の奥徒さんのほか、見学参加の方もいらして、にぎやかな句会になりました。兼題「雨」は、良い句も多かったのですが、何もここで雨にしなくても……というものもチラホラありました。まだまだ修行しなければ……です。自由吟も合わせて傾向としては、いつものことながら荒れた国会を表すもの、共謀罪、政権への批判の句が並びました。

選句結果

【雨】

●5点句(1句)

税金が天から降って来る特区       中仁也

→アベの国家戦略特区を絵に描いたような一句

●4点句(1句)

ムッツリと証拠の雨に菅の笠       笑い茸

→なるほど「菅笠」とはアイデア!

「ムッツリ」という表現がいい

●3点句(2句)

悪法を集めて速し永田川         しゃねる

→そのまま漫画になりそうだ

世界では今日もどこかで鉄の雨      言奈地蔵

→日本は戦争になるとか、今は平和だがとか言っているが、世界はいつも……

→ハッとさせられる

●2点句(2句)

雨の日の学徒出陣よぎる今        なずな

→戦時の空気が濃くなってきた

第1回の出陣学徒壮行会の当日、明治神宮球場は雨だった。そのことがしきりに思わされる今日この頃

爆弾の雨が降るまで無関心        一志

→戦争を経験しないとわからない、この国の民のレベルか

無関心の本質をついている

●1点句(10句)

空梅雨に官邸抗議の傘おばさん      野本優生

→霞が関の脱原発テントひろばや官邸デモにいけば出会えます

降る恐怖知らずに蛙空見上げ       笑い茸

→蛙とは我々のこと、と解釈して1票

ネットでは右翼ヘイトの雨あられ 言奈地蔵

→ネット上では、右翼が幅をきかせている

雨降って流れて欲しい法ばかり      しゃねる

この国にほんとにあった黒い雨      しゃねる

→「ほんに」と強調したくなる世の中

鉄の雨逃げ場なかった島がある      一志

→沖縄戦を忘れてはならない

土砂降りの雨に打たれてゲート前    おり淳

→辺野古のゲートか平和行進か

晴耕雨読この年金じゃ夢の夢       一志

→ロハス(健康的で環境を壊さない生き方)な生き方ができない日本

梅雨空に勝利の笑顔遠征団        奥徒

→じめじめした中で、唯一すがすがしいニュース

都市豪雨行き場ない水家を食う      ぶちの駄馬

→「家を食う」という表現に、コンクリートで覆われた都市部の危うさを実感する

●乱鬼龍選

ムッツリと証拠の雨に菅の笠       笑い茸

税金が天から降って来る特区       中仁也

世界では今日もどこかで鉄の雨      言奈地蔵

【自由】

●4点句(1句)

一般人いつの間にやら違法人       里見羊

→日本人、もっとしっかりしなよ!!! 

ただし、違法人を異邦人にかけているが、文字を見ないとわからないのが欠点

●3点句(2句)

答弁はできないくせにヤジできる     里見羊

→わかりやすい表現法。今国会のアベそのもの

断捨離は証拠書類をまず捨てる      斗周

→官僚と政治家の生態のひとつ

断捨離と言う言葉から、「捨てられない」苦労が浮かぶが、これなら簡単

二分しか牛歩できない国になり      一志

→まったくだ! まことに野党の情けないこと

究極の強行採決

牛歩は国民に評判悪いが、それに負けてどうするのか

国会の要らぬ便利な国になり       斗周

→「便利な国になり」風刺が効いている

軽い口調で、重要なことが言われている

●2点句(2句)

丁寧な説明します読売で         一志

→答弁で言ったことだが、受けていた

「丁寧な」を「丁寧に」にしたらもっとよかった

モリカケを蕎麦と言うなら一般人     笑い茸

→同趣旨の句があったが、こちらの方が整理されている

●1点句(11句)

朝鮮と大阪にあるキタミナミ       言奈地蔵

→だから何だ?と言いたくなるがオモシロイ

大メディア黒い策士を白く塗り      おおとり

→歌舞伎でも白塗りは善人、黒は悪人だが、それをもじって面白い

エアバッグ思えば見ずに買っていた    しゃねる

→タカタの破たんにかけて。普通は車を買うのであって、エアバックは見ない

追い込まれ開き直って議会閉め      笑い茸

→「開く」と「閉める」の対比の面白さ

居酒屋に共謀禁止の張り紙が       春うらわ

→光景を想像すると面白い

時事漫画になる

国会は横暴特区に指定され        奥徒

→「横暴特区」の造語が面白い

廃線へ豪華列車が尻を押す        木根川八郎

→民営化で国鉄を私有しただけでなく、金持ちにはより快適な列車をつくり、民衆の使う足など切っていく資本の姿

一方、特別車を走らせることで客足の確保もしている

あの時と同じ臭いが成立す        白眞弓

→「臭い」という視点がいい。「あの時」はちょっと曖昧な気がする

短冊に戦争いやと書く園児        木根川八郎

→捕まえられるものなら捕まえてみろ。親が逮捕されなければいいが

ご意向に都合悪けりゃ怪文書       笑い茸

→正式の文書でも、都合悪けりゃ……ということ

ミサイルが10分で着く遠い国      木根川八郎

10分の距離が「遠い」のだ。その10分でミサイルからどう守る?

●乱鬼龍選

大メディア黒い策士を白く塗り      おおとり

国会の要らぬ便利な国になり       斗周

ご意向に都合悪けりゃ怪文書       笑い茸

選外句

【雨】

異常気象競い合ってるランキング

公明の平和の雨具穴だらけ

濁流に飲まれ雨乞い悔いている

酸性雨放射能雨とつづく修羅

みみずさん梅雨の晴れ間に出て食われ

黒板にあいあい傘も書けぬ日が

梅雨に入り茶色の住まいじめじめと

雨雲を集めて渦にトルネード

暴風雨無法放置の国生まれ

雨止んでも虹が見えない大日本

雨国会傘の元から声あげる

一点の晴れなき空に私利の雨

雨粒の雫一滴声上げる

陰鬱な雨ファシズムがふとよぎり

梅雨入に森友捜査だれが得

極右化の雨滴大河となる予感

近頃の雨は変だと雨蛙

この雨を遡つつ掴む未来

雨だれが石穿つなら我が涙よ

雨宿りどころではない降りもあり

黒い雨待望してるアベ政治

安倍総理言ってることが暴風雨

梅雨入りと共に支持率土砂降りに

雨だれの一粒になり石穿つ

梅雨空のデモの俳句を守りたい

雨やまず戦後の果ての安倍ファシズム

70年見えては消えた黒い雨

この雨に流しはしない共謀罪

百姓の自慢田畑に慈雨包み

友さりて俺一人行く雨の中

核の傘入って降らす核の雨

水玉に夢みる平和草間彌生

夕立がのれんへ誘う午前様

信義ない総理へやじの雨が降る

雨叩く風にも負けずドラム隊

アベニクシアメニモマケズデモススム

風雨ひどく官邸に紛れ抗議の『音』

晴耕も雨読も休みデモに行き

コンクリの長屋生活雨の下

雨降りを恨むやつらはコメ食うな

雨に濡れながら佇む人がいる

降れば文句降らねば不平霊長類

【自由】

若頭代紋守るアベ一家

中間に決着という意味があり

官僚の良心という希なもの

疲れ果てデモ行く力仕事に取られ

人様と付き合うことは難しい

負けに慣れ言うなルールを曲げといて

安倍さんもフェイスブックはやるみたい

ぬかるんだ国会に立つ鶴やいる

人相の悪さを競うツートップ

難民も死刑も決めるあの大臣

雨上がり街の空気は浄化され

ずぶずぶと加計学園はくずれ落ち

嘘がみな閣議決定真実に

啄木の時代閉塞まのあたり

一言が滑り摩擦で煙立つ

存亡を賭ける時代が来てる国

トランプは何しでかすかわからない

国民を国奴にするの安倍の夢

共謀罪すでに忖度し始める

二日酔い忘れた悩みまた返る

アメリカも地球の上だよトランプさん

何食わぬ顔で中継成立後

反省は軽い口調の晋三節

御用紙もノー突きつけるアベ疑獄

電通の起源満鉄広報部

モリそばは捨ててカケそば捨てられず

支持率が落ちてもまだまだ屁の河童?

沖縄を映さぬテレビ役立たず

共謀罪みんなで渡れば怖くない

北朝鮮負けるなおいら是にあり

国会の茶番の果ての断末魔

居直りと嘘ごまかしとすっとぼけ

サクランボ踏みにじられて共謀罪

ヤジ天狗我欲剥き出し殊勝消え

かけ算の答えも出せぬ文科省

九条が世界の闇夜に明かりつけ

事実とは後から都合で作るもの

ファミリーの利益優先マフィア閣議

無知無能ばかり選んだ選挙民

父親がはっきりしてるパンダの子

ニューファミリー人形いじめして遊ぶ

暴政に怒り忘れた日本人

共謀罪通り第二の鶴彬

(報告:白眞弓)