2018年4月句会報告

 川柳班4月句会は、4月25日池袋エポック10(としま産業振興プラザ3F)で開かれました。
 今回は、15人の方から兼題「反戦」に40句、自由吟に41句が寄せられました。
 参加者は5名+メール参加6名、計11名で兼題、自由吟各3句ずつを選びました。
 句会始まって以来の8点句が出ておおいに盛り上がりました。
 兼題の「反戦」は、「秀作揃い」との声もあり、句集につながりそうです。初めて投句された方もいました。

 今回、投句が間に合わなかった、おおとりさんが句を持参してくれました。
  <反戦> 戦の根断ち切る鍬を今日も持ち
       戦道(いくさみち)先祖返りの孫墓穴
       清水湧く荒野に咲いた九条生き
  <自由> 国政を私物化蓋し重し乗せ
       ゴミ袋破け溢れて金が飛び
       猪が人の世の主俺と似る

※前回もお知らせしましたが、「反戦句集」の第1回打ち合わせ会議を以下の通りに行います。
ご参加ください。

5/7(月)午後6時~8時
ルノアール飯田橋西口店・会議室  
東京都千代田区富士見2-2-6 今井ビル2階  03-5226-6345

次回句会についてはこちら

以下、句会の結果です。

*   *   *
反戦(40)

●4点句(2)

落とされた国が落とした国をほめ     中仁也
→日本の姿を鋭く切り取る。日本の愚かさを的確に表現。言い古されているが、今も当てはまる。

持つ国に言われたくない核放棄      なずな
→まるで強盗の脅迫。シンプルに真理。「核放棄」の矛盾をつくいい句。流れがいい。

●3点句(1)

子を産ませ爆弾にした国忘れ       笑い茸
→実に鋭い。鶴彬の再来か。富国強兵、特攻隊の国。

●2点句(8)

騙すのに鬼畜米英いまは北        笑い茸
→国家総動員の常套手段。

九条にもたれすぎてたかもしれず     斗周
→戦後の平和運動への疑問符。海外派兵、沖縄基地、先をゆく現実。

反戦のデモを見くだすオスプレイ     木根川八郎
→日本の上空を我が物顔に。戦争の危機。「見くだす」がいい。

このビスが人を殺せる武器造る      白眞弓
→武器は大きいが、ビス1本から作られる。

修理して修理して得る平和        白眞弓
→字たらず。中七を「また修理して」にすると佳句。「なお修理して」でもいい。

教育は戦争するなだけでいい       一志
→シンプルだけど、心からそう思う。

飛び出した国民の敵呼ばわりが      八金
→自衛官の罵声、戦前がもう一度。5・15事件を思い出す。「飛び出した」がいい。

核のカサさして唯一の被爆国       なずな
→日本のインチキぶりを喝破。「カサさして」が絵のようでおもしろい。

●1点句(6)

ヤマトから捨て石作戦まだつづく     温空
→また、沖縄を捨て石にするのか。

国のため死ねと自分は除外して      斗周
→あべさん、聞いてますか?

トマホーク行っておいでとワンタッチ   織じゅん
→遊びに行く子どもを送り出すみたいに軽く発射。

反戦が危険思想となってくる       乱鬼龍
→恐るべき時代。

ヤンバルの水鶏の森に円い禿       白河真舟
→腹も立つが、表現が面白い。

大国の狭間で子らの死や無残       中仁也

◎乱鬼龍選
ヤマトから捨て石作戦まだつづく     温空
九条にもたれすぎてたかもしれず     斗周
飛び出した国民の敵呼ばわりが      八金

※選外
赤紙の経験世代生きて逝き
好戦派厭戦派皆戦無世代
死の商人安倍の仮面で暗躍す
文明が武器と狂気で脅しつけ
反戦平和その本気度とホンモノ度
マフィアボス証拠もなしに殴り込み
また乱射あの大国の内と外
ジュゴン住む珊瑚の海の墜落機
新兵器実験場の子らの朝
屍を踏む光景なぞ無知の安倍
やせ細る非戦の誓いパンダ熱
復帰後も戦時がつづき苦しめる
泥沼に兵士を捨てたインパール
反戦は国民の敵と軍幹部
空爆の下で反戦とは何か
反戦の思いなかなか伝わらず
ツイッターで俺の命を殺す気か
基地は嫌民意の旗もおろされて
戦争とオイコラポリスセットです
あんぽ柿食えば目の前嘉手納基地
禁止です武器の持ち込みかぐや姫
オスプレイ我がもの顔で飛ばせまい
団塊の世代が平和他人事

自由吟(41)

●8点句(1)

このウミを出し切りますとウミが言い   織じゅん
→本質を的確にズバリ、名句。タイムリー。

●3点句(2)

窃盗犯政府のように逃げ回り       中仁也
→逆転した言い方が皮肉。罪を犯し続ける政府は窃盗犯よりずっと重罪。

記憶力出世するほど衰える        一志
→官僚は確信犯。風刺が効いている。

●2点句(7)

土俵ぎわチビッコ女子も押し出され    なずな
→小さな積み重ねが大きなセクハラへ。表現がいい。

まともなこと以外何でも言える国     斗周
→皮肉が効いている。そのとおり。

嘘つきを選んだツケを払わされ      一志
→自省のことば。選んだ覚えはないが、ツケを払わされるわたし。

カイザンもきっとそのうち国際語     奥徒
→悪い日本語ばかり国際的になる皮肉。もう国際語になっている。

トランプのリップサービス買いに行き   笑い茸
→安倍訪米をさらりと、軽さがいい。

正直に記録した奴うらめしや       八金
→「うらめしや」がいい。アキエの本音。川柳的。

誓いますそこからすでに嘘でしょう    斗周

●1点句(5)

標識に注意不時着オスプレイ       笑い茸
→日本中が危機に。「不時着注意」のほうがゴロがいい。

アマテラス岩戸け破り土俵入り      なずな
→勢いがあっていい。着想がいい。相撲界も腰を抜かす。

丁寧は選挙の為の嘘でした        白河真舟
→騙された人も。

シビリアンかやの外まで追いやられ    八金
→文民統制の虚構を剥ぐ。

官僚のセカンドレイプ世界駆け      白眞弓
→世界に恥をさらしている。よくできた句。

◎乱鬼龍選
このウミを出し切りますとウミが言い   織じゅん
まともなこと以外何でも言える国     斗周
官僚のセカンドレイプ世界駆け      白眞弓

※選外
ひとひらが三万集まり決壊す
この国がまず国会から壊れ
モリともうカケが食えんとザルにする
厚顔と無恥政官が腐りあう
忖度の妙薬賞味期限切れ
面従腹背すまじき人の生きる知恵
信に欠け友に厭きられ恨む朝
女子アナの出世コースのブラタモリ
戦争屋もうけた先のふところは
花より団子生保じゃ食費に火の車
沖縄におしつけた後何変わる
国よりもオレが大事と安倍が吠え
青春を奪った基地のその先は
長居する総理へ茶漬け出す箒
損沢は NHKにつきまとう
嘘つきを記録名刺が炙り出し
エリートは地位と品位の逆比例
独立の仮面はぎ取る地位協定
ウソにウソ記憶の外で積み重ね
家庭内与野党一致モリとカケ
解放区やったぜ民衆なせるわざ
欧米のヤクザは無茶な言いがかり
プリンスホテル元は李朝の江戸屋敷
三万人若者消える生きずらさ
セクハラで居直る日本ガラパゴス
やられたらハニートラップやりかえす

(報告:なずな)